ピーマンの栄養・健康効果
ピーマンの栄養・健康効果
ピーマンには各種のビタミンがバランス良く含まれていますが、その中でも突出して多く含まれているのがビタミンCです。緑色の果肉100gに含まれるビタミンCの量は、厚生労働省が定めるビタミンCの一日当たり推奨摂取量の約80%にもなります。しかも、ピーマンにはビタミンCの熱による破壊を防ぐ成分も含まれているため、加熱調理をしても熱に弱いビタミンCを効率的に摂取することができます。
〈ビタミンCの主な健康効果〉
①正常なコラーゲンの合成を促進
コラーゲンは、真皮(表皮の下にある皮膚層)や腱・靭帯・軟骨・骨などを形成するタンパク質の一種です。ビタミンCはその合成に必要な栄養素です。肌(表皮)とは関係ありません。
②活性酸素を除去
体内で細胞のDNAに損傷を与えて老化や病気の原因となる活性酸素(酸素化合物)を除去します。
第二次大戦後に普及したピーマンは濃い緑色で果肉は比較的に薄めでしたが、現在では赤色や黄色のカラーピーマンも販売されています。昔ながらの緑色のピーマンは未成熟のときに摘み取ったもので、同じ品種でも成熟させると赤色や黄色に変化して果肉も厚くなり、カラーピーマンと呼ばれています。緑色のピーマンには独特の青臭さと苦味がありますが、カラーピーマンはそれらが弱くなり、甘味が感じられるようになります。
成熟したカラーピーマンは、緑色のピーマンよりも高い栄養価を持つようになります。すべての栄養素が増える訳ではありませんが、ビタミンCの場合、赤色ピーマンの果肉100g当たりの含有量は緑色ピーマンの約2.2倍に増加します。また、β-カロテンも大きく増加し、約2.8倍になります。